金策冒険家エイジのblog

私は、私のままで、成功していける。金策冒険家エイジの思考と実践の、不定型な日常。
本や家電、ゲームのレビュー、日常を題材とした小説、メルマガほか。
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【ネタバレ】アウェイ シャッフルダンジョンの感想

Friday, 31, 2008 at 14:09
記事が長くなったので2つに分けました。
こちらは後半。
前半はこちら» 【ネタバレ】AWAY シャッフルダンジョン攻略レビュー


【警告】これより先、ネタバレ情報を含みます!


JUGEMテーマ:ゲーム

プレイした感想と次回作への要望


[シャッフルダンジョンについて]
2度の発売延期によって8ヵ月間もの開発期間を捻出した「アウェイ シャッフルダンジョン」。
それによってどのくらい作品の完成度が上がったのだろうか?
またどのような開発過程を経て、完成に至ったのだろうか?
当事者でないのでいくら考えてもわからないことだが、そのあたりのことをいろいろ勘ぐらずいられないゲームだった。

ダンジョンが上下2画面でシャッフルされるというアイディアは2画面というDSの特長を活かしたユニークな仕掛けで、「きっと面白いに違いない!」という予感を抱かせる。
実際パズル的な要素も盛り込まれていてダンジョン攻略は楽しい(ハラハラ・ドキドキ・ワクワクする)作りになっている。
ただ残念なことに、病み付きになるほどの中毒性までは醸し出せていない。
やり込み要素が欠落している。

ダンジョン数が少ない。
階層数が少ない。
シャッフルされるマップバリエーションが少ない。
シャッフル規則(どういう仕掛け・タイミングでシャッフルされるか)のバリエーションが少ない。
仕掛けの種類が少ない。
敵の種類が少ない。
ひと言で言えば、量が足りない。
結局、何度でもトライしたくなる断続的衝動は湧き上がってこなかった。

せっかくの優れたアイディアなのだからそれを徹底的に味わい尽くせるくらいのボリュームにしてほしかった。
開発者には酷かもしれないが、「もっとできたはずだ」。

私がプレイ中に思い浮かんだ仕掛けを披露するならば、シャッフルされるまでの制限時間が隠れているマップ(3秒前の揺れで上下どちらがシャッフルされるかわかる)や4列固定ではなく5列6列7列8列のマップ(画面にマップ全体が収まらないので横スクロールする)など。
これ以外にもシャッフルダンジョンを活かすアイディアはいくつもあるだろう。
何しろ今作ではシャッフルダンジョンというアイディアの持つ魅力は引き出し切れていない。
もっと深いはずなのだ。

もし他のプレイヤーも私のような物足りなさを感じているとしたら、ダンジョン攻略はストーリーを進めるための事務手続きに成り下がってしまう恐れがある。
このアイディアに埋蔵されている魅力の大半が発掘されず、結果プレイヤーの胸に届くことはないとしたら、とても残念なことだ。

もし次回作があるなら、シャッフルダンジョンそのものを堪能できる内容であってほしい。
それによって容量不足の問題が発生するなら、ストーリー(ムービーやグラフィック)部分を減らしてくれて構わない。
それよりもパズル的要素、育成要素を強め、数独を100題解くような感じのゲームになれば、「シャッフルダンジョン」の名にふさわしいゲームになるだろう。


[ストーリーについて]
1回目をクリアするまで、ストーリーの不備はあまり気にならなかった。
むしろエンターテインメントのツボを心得た演出に好感が持てた。
クリアした直後は、「細部を整備すればハリウッド映画の原作になる!」とさえ思った。

だが、2回目に入りゲームに対する集中度が急速に落ちていった。
これまでの重い岩をじりじり押し続けてきたような感覚はなく、これまで運んできた岩が急になくなって前のめりになってよろけそうなくらい手応えがスカスカになっていた。
すでにストーリーはわかっているし、場面場面でやるべきことも理解している。
1回目は未知を既知に変えていく作業だが、2回目は既知をなぞる作業にならざるを得ないので、プレイ感が希薄化していくのは避けられない。
もちろんそんなことは百も承知だが、それにしてもこの落差は何なんだろうとしばらく考えてしまった。

プレイ感が急速に空洞化していく中で、それまであまり気にならなかった疑問点がいくつもいくつも浮上してくるようになった。
そもそも最初の設定からしておかしい。

説明にある「ある日突然、村人が消える。何の理由もなく、つい今しがたまでそこで生活していた痕跡をとどめて。この100年の間に、既に99人の村人が消えている。100人目は、誰が消えるのか? 又"AWAY"とは一体何なのか…。」という部分を読む限り、ウェッブ村という村では100年間にわたって神隠し(AWAY)が続いていることになっているが、実際にAWAYが行われているのはウェッブ村ではなく、様々な時代における地球のはず。
AWAYされた人間が偽りの記憶を植え付けられてウェッブ村という仮想空間に住まわされているのだから、ウェッブ村では反対に人が増えているはずなのだが……。

謎はまだある。

冒頭でヒロインのアネーラがAWAYに対して「何でも言うことを聞くからソード(主人公)だけは連れて行かないで」と取引を持ちかける。
AWAYはそれを承諾するのだが、承諾しているのは一体誰なのか?
宇宙船内のロボットか? すべてをモニターしていたというアトン博士らか?
また、その目的は?
なぜ承諾したのか?

ソードをAWAYしようとしていたのには何らかの理由があるはずだが、その理由は明かされない。
当然アネーラとの取引に応じた理由も不明。

その後、ソードを除く全村人が村ごとAWAYされてしまうのだが、それは宇宙船に隕石が衝突したことによる偶発的な出来事だったのか?
それとも、アトン博士らによる計画的な作業だったのか?

冒頭だけでざっとこれだけの疑問がある。

他にもアネーラをAWAYしたときいっしょに信号機もAWAYしたはずだが、ゲーム後半アネーラがAWAYされる瞬間にタイムトラベルしたシーンではそれは描かれていなかった。
宇宙船内のロボットが暴走に至る経緯もよくわからない。
暴走ロボットのデザインを見る限り、誰かに斬りつけられたような形跡があるが、それは誰がやったのか?
そもそもダンジョンはなぜ生じたのか?
どういう原理、構造でシャッフルされるのか?


……等々、大きな疑問、小さな疑問、大切な疑問、どうでもいい疑問が次々浮かんでくる。
湖底から大小様々な泡が無数に不規則に浮かび上がってくるように。
全編通すと、辻褄の合わないところだらけ。


1つ確実に言えることは、「アウェイ シャッフルダンジョン」ではこうした数々の疑問点に対して明確な説明を避けるという手段でこのゲームにおける整合性を図ろうとしている、ということだ。
説明しなかったからからといって、「そこに整合性を保つ説明がない」ということにはならない。
空白にした箇所はプレイヤー各自がおのおのの想像力でその部分を補填する。
もしくは些末なこととして切り捨てる。
批判は免れない方法だが、開発サイドとしてはそうするしかなかったのだろう。


1+1が常に正解とは限らない


さて、このレビュー記事をここまで書いてハッキリしたことがある。
アウェイ シャッフルダンジョン」は「アウェイ」と「シャッフルダンジョン」2つに分けるべきゲームだったのだ。

「アウェイ」というタイムトラベルもののシナリオと「シャッフルダンジョン」というゲームアイディア。
どちらも優れている。

だが、「これら2つのアイディアを組み合わせれば相乗効果でより素晴らしいゲームになるはずだ」という前提が間違っていた。

「アウェイ」は主人公の選択によって結末が変わるマルチエンディングのアドベンチャーゲーム、もしくはゲームという枠にとらわれない様々なメディアに転用可能なお話(原作)とする方が、ストーリーそのものが内包する自由度を遺憾なく発揮できた気がする。
それを「シャッフルダンジョン」というアイディアと組み合わせたことから制約が生まれ、齟齬が生じ、矛盾が露呈した。
結果として一本道の「アウェイ」しかプレイヤーに届けることができなかった。
これは「シャッフルダンジョン」がその魅力を充分引き出せずにしまったことと同じくらいの損失ではなかろうか。

「アウェイ」と「シャッフルダンジョン」。
互いが互いを牽制し、干渉し合うことで双方のいい部分は引き出しきれず、どちらも中途半端な出来になってしまった。
発売を2度も延期したのは、こうしたアラをできる限り目立たせなくするために必要な措置だったのかもしれない。

願わくばこのゲームの開発初期段階に戻って、2つのアイディアをそれぞれ別個に発展させていくよう進言したい。
タイムマシンに乗って。


「アウェイ シャッフルダンジョン」を心から楽しむコツ


ここまでこのレビュー記事を読んで、「アウェイ シャッフルダンジョン」を購入しようという気になった人はほとんどいないと思う。
万一いたとしても、購入前の私のように過度な期待を抱くことはないだろう。


期待しないでプレイする。


これが「アウェイ シャッフルダンジョン」を心から楽しむコツ。
期待がなければ裏切られることもない。
楽しめたら儲けもの。
自信満々でオススメはしないが、「アウェイ」、「シャッフルダンジョン」それぞれのアイディアに具有する可能性の片鱗くらいは感じてもらえるだろう。



アウェイ シャッフルダンジョン


[ゲームの内容]シャッフルダンジョンから奪われた物語を救い出せ!
連れ去られた村人たち。ダンジョンから彼らを救い出すことによって解き明かされていく謎の数々。新ギミックシャッフルダンジョン。アクション要素とやりこみ要素を高いレベルで融合させた、トップクリエイター陣が放つアクションRPG大作。 »もっと詳しく



たぶん私はそのいるかいないかわからない人のために、このレビュー記事を書いた。
50時間以上かけて(ゲームのプレイ時間含む)。


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前半はこちら» 【ネタバレ】AWAY シャッフルダンジョン攻略レビュー
コメント
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はじめまして、エイジ 様。
突然のご連絡を失礼いたします。

私は「みんなのポスト」という家電とゲームレビューサイトを運営しております
WillVii株式会社の藤井と申します。

弊社ではサービスの一環として、優秀記事をお書き頂けるブロガー様に対して
大手家電メーカーやゲームメーカーの商品を貸し出し、自由にレビューを書いて
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つきましては、優秀なレビュー記事をお書き頂けるブロガー様を探しており、
ブログを拝見させて頂きましたところ、大変わかりやすく秀逸な記事が掲載
されており、優れたレビューを書いて頂けるブロガー様だと確信し、失礼かと
思いましたが、こちらよりご連絡させて頂いた次第です。
不適切な場合は大変申し訳ありません。

少しでもご興味をお持ち頂けましたらお忙しい中お手数をおかけして申し訳
ありませんが、メールにて話をお聞きいただけませんでしょうか?

なにとぞご検討のほどよろしくお願いします。
__________
WillVii株式会社 藤井
jp-mofe@minpos.jp
Willvii株式会社 さん | Wednesday, 28, 2009 at 13:50
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アウェイ シャッフルダンジョンを購入した。 今年の2月28日に発売予定だった同ソフトは同年夏に延期された。 2008年1月18日付けのAQインタラクティブ(発売元)のニュースリリースによると、発売延期の理由は「国内ユーザーのみならず海外ユーザーを含め、より多くの
金策冒険家エイジのblog | Friday, 31, 2008 at 14:38
常に心に留めておきたい詩
危険から守り給えと祈るのではなく、危険と勇敢に立ち向かえますように。

痛みが鎮まることを乞うのではなく、痛みに打ち克つ心を乞えますように。

人生という戦場で味方をさがすのではなく、自分自身の力を見いだせますように。

不安と恐れの下で救済を切望するのではなく、自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。

成功の中にのみあなたの恵みを感じるような卑怯者ではなく、失意のときこそ、あなたの御手に握られていることに気づけますように。

(ラビンドラナート・タゴール「果物採集」より 石川拓治訳)


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