金策冒険家エイジのblog

私は、私のままで、成功していける。金策冒険家エイジの思考と実践の、不定型な日常。
本や家電、ゲームのレビュー、日常を題材とした小説、メルマガほか。
<< 2018年11月 >>   1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

2010年1月に買った本

Monday, 03, 2010 at 03:25
アマゾンで数冊本の注文をした後、アカウントサービスでこれまでの注文履歴を閲覧しながらこれまでに購入した本のひと言感想を記録しておこうと思いついた。
1冊の内容をまるまる掘り下げる時間も意欲もないが、ひと言感想ぐらいならと久々にブログを更新する。



モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)
モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)
途方に暮れて、人生論』(保坂和志著)の221ページで保坂氏が一旦本文の流れから逸脱気味に、「しかしフロイトの『モーセと一神教』によれば(この本は面白い! この世界のすべての人に薦めたい)民族の経験を何世代経ても忘れることがなく、きちんと清算しないかぎり同じ過ちを繰り返す」と絶賛していたことから購入。
結論から言うと、私には早すぎた。
この本を「面白」がれるほどの成熟を経ていない。

読んだ感触としては、世界的権威になるような人というのは(あるいはフロイトという人は)、ミリ単位ミクロン単位の思考/思想を構築するのだな、というものだった。
フロイトや彼の熱心な読者からすれば今の私は「おおざっぱ」に分類されるのだろうが、私の感覚からすれば彼の著作は「極めて精巧」であったが故に理解するスピードよりも興味を殺がれるスピードの方が早く、結果途中で挫折した。
ということで、10年くらい積ん読ことにする。


衆生の倫理 (ちくま新書)
衆生の倫理 (ちくま新書)
前著『現代小説のレッスン (講談社現代新書)』が面白かったので、新刊が出ないかなとチェックしていたら見つけたのが本書。
結論から言うと、前著の方が面白かった。
一読者として著者の石川忠司氏には小説の批評や解説をしてもらいたいと思う反面、石川氏にとっては書かざるを得なかった(書かずには前進できなかった?)本だったのかもしれない。

すでにこの本を読んでから3か月以上経過しているので内容は忘却の彼方だが、1つ印象的な箇所を覚えている。
人間がその生命を戦力や労働力という形で搾取され始めたのが16世紀末から19世紀の「近代」と呼ばれる時代。
支配や統治の技法がすっかり完成した「現代」では生命そのものが搾取されている。
その事例としてパチンコ、多重債務、そして抗がん剤治療を紹介。
平日は労働力を搾取され、休日もパチンコで(労働の対価であるお金や寿命の一部である時間を)搾取され、多重債務や依存症という転落も大いにあり得る。
極めつけは抗がん剤治療で、命は助からないががん細胞が一時的に縮小する(後に10倍に増大!)という治療法が不公正な同意(ガンに効く、と患者に説明するが治るという意味ではない)の下に行われ、患者の命と財産が収奪されている。

本書では、そのような命も財産も搾取されまくり、日々薄毛やダイエットや英会話や資格といった脅迫に晒されている現代人(本書では「衆生:しゅじょう」)の呪いを解き、その存在を大肯定する意図の元に編まれている。
著者はあとがきで「読者の心に巣くう焦燥感や不安感や訳の分からない罪悪感が、もしほんの少しでも軽減されるなら、自分にとってこんなありがたい話はない」と記しているのだが、私はそのような読者にはなれなかった。

ただポルノ映画館で20年以上バイトを続け、新書の仕事を受けたことを友人に告げると「石川さんに声がかかるようじゃ、人材の払底の問題は深刻なんですね」と返されることもあった著者に幸あれと思い、今アマゾンで調べたら今年1月に新刊『新・龍馬論 ~維新と近代とリアリズム』を上梓したことを確認してよかったなァと思った。


小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)
小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)
前著『本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)』の続編。
現役芥川賞作家が現代の純文学、ミステリー、ケータイ小説も含めた9作品の一部を切り取って技術解説してくれている。
保坂和志氏の小説本(『小説の自由』など)と似たような体裁だが、こちらは新書ということもありお手軽感がある。
読みながら、最近はこの手の小説解説本が多いなァなどと思った。


神山健治の映画は撮ったことがない~映画を撮る方法・試論 (STUDIO VOICE BOOKS)
神山健治の映画は撮ったことがない~映画を撮る方法・試論 (STUDIO VOICE BOOKS)
『功殻機動隊S.A.C.』シリーズ、『東のエデン』の神山健治監督による映画技術論。
深夜アニメ『東のエデン』を毎回欠かさず見ていた(もちろん『功殻機動隊S.A.C.』シリーズも)ことに加え、映画の脚本について関心を抱いていた時期でもあったので見つけたときに衝動買いした。
『功殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』のファンはもちろん、映画好きなら読んで損はない内容。EMOTION the Best GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 [DVD]
偶然だが、ちょうど昨日見直したばかりの映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(右画像)の押尾守監督との対談も収録。

映画論なので様々な映画が俎上に上がり、独自の視点で解説が加えられていて面白い。
例えば『スターシップトルーパーズ』という映画を私は「見る価値ナシのB級おバカSF」と格付けていたが、神山監督の「映画の形式、ノリ、構造などすべてのものによって観客が受け取るのは、全体主義国家とそれによって洗脳された人間たちの不気味さなのである」という解説を聞いた後はその評価を改めざるを得なかった。


GANTZ 27 (ヤングジャンプコミックス)
GANTZ 27 (ヤングジャンプコミックス)
滅多にマンガを買うことはないが、この作品だけは毎回購入している。
今年実写映画化されるが、この作品に描かれていることを実写で表現するにはハリウッド級の予算が必要なのでは、と内心思っている。



ひと言感想のつもりだったが、書き始めるとそうもいかなくなってしまった。。
コメント
name:
email:
url:
comments:

トラックバック
trackback url:
常に心に留めておきたい詩
危険から守り給えと祈るのではなく、危険と勇敢に立ち向かえますように。

痛みが鎮まることを乞うのではなく、痛みに打ち克つ心を乞えますように。

人生という戦場で味方をさがすのではなく、自分自身の力を見いだせますように。

不安と恐れの下で救済を切望するのではなく、自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。

成功の中にのみあなたの恵みを感じるような卑怯者ではなく、失意のときこそ、あなたの御手に握られていることに気づけますように。

(ラビンドラナート・タゴール「果物採集」より 石川拓治訳)


奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録
(この本の中の一節です)
amazon.co.jp サーチ




with Ajax Amazon




ページトップへ